2008年9月20日土曜日

明治大学大学院 鈴木夏美

今回、豊島区議の本橋弘隆議員のところでインターンシップをさせていただきました。
 そもそも、私が議員インターンに参加しようと思ったのは、机の上の議論ではない“生の政治”を自分の身を持って感じたいと思ったからです。本橋議員には、街頭遊説、勉強会、見学など、いろいろな機会を与えていただき、また、今回自民党の総裁選というめったに体感できないことまで経験させていただき、“生の政治”という意味では、とても実りあるものだったと考えております。
 しかし、私は当初の目的とは違ったことについて、インターンを通して多く考えさせられたように思います。
 まずは、自分のこと、自分の進む道についてです。ずっと政治に興味を持って勉強もしてきましたし、将来政治に携われたらとも考えていました。その考えは今も変わってはいません。しかし、その内の細かい考え方には多少の変化はありました。この活動を通して、自己矛盾をいろいろなところで感じたのも事実です。政治は、自分の信念が大事にされるところだと考えています。その中で自己矛盾を抱えたままでいいのか、正直今も悩んでいる最中です。自分自身の心の葛藤という部分が大きく、この体験記の中で抽象的に書かざるを得ないことを了承いただきたいと思いますが、葛藤するということも人生のうちでは大切と考え、自分の進む道についても含めて、自分で納得するような結論が出るまで十分に悩みたいと思っています。
 また、人とのつながり、気持ちの伝え方、コミュニケーションといった、人として初歩的とも思えるようなことについても、学び考えさせられました。本橋事務所では、基本的にチームで仕事を行うことが多く、チームで仕事をする上での責任、連携は頭ではわかっていてもなかなかできずに、インターン生仲間に迷惑をかけてしまったことをとても申し訳なく思っています。そのほかに、自分の思っていることをうまく伝えることの出来ない、その力不足と伝わらない歯がゆさも感じ、悔しい思いもしました。社会に出たときのことを考えると、個人で動くことよりも、人と連携することのほうが多いだろうと想像できます。その時に、伝えるために自分の考えをきちんと言葉で表すこと、逆の立場に立ったときには、それをきちんと受け取ろうという姿勢を示すこと、このような、今回感じたことを次のステップの中で活かしていくことができたなら、この失敗が無駄にはならないと思いますし、決して無駄にはしたくないと考えてします。
 最後に政治という観点から考えると、未熟というか、まだまだ、ミーハー心を捨てることができなかったと思います。有名政治家に会えれば、有名人に会えたと思い、テンションは上がりますし、普段見られないところを見ることができると、単純に「すごいなー」という一般的な感情が先行してしまいます。今回、勉強会や総裁選の動きの中にも、少しではありますが参加できたわけですから、今後政治を考える際には、冷静に自分の観方を確立させることができたらと思います。
 以上のように、さまざまことを学び、いろいろな感情を抱いたわけですが、一つ、確実に言えることは、今回の活動で学んだこと、抱いた感情は、これに参加していなければ決して得ることの出来なかったことであり、非常に自分のためになった2ヶ月弱だったということです。
 簡単なものになってはしまいましたが、最後に、このような機会を与えてくださったNPO法人I-CASの皆様、私にたくさんの経験をさせてくださった本橋先生に感謝の気持ちを述べ、インターンシップ体験記とさせていただきたいと思います。
本当にありがとうございました。

中央大学 須崎将太

今回、私は豊島区議会議員本橋弘隆先生の下でお世話になりました。些細な気配りや、深く考えればわかりそうなことを考えずに行動してしまったことは恥ずかしいことです。
だがそれゆえに得たものも大きいかと思います。なにしろアルバイトすらしてこなかった私にとって事務所の、社会の一員となって動くことは初めてのことであり、手を抜いたツケは最後には自分のところに回ってくるということを身をもって感じさせられました。
目的であった議員の仕事を見るということも行えました。言い方は悪いかもしれないですが、いい意味で「こんなものか」という気分がありました。政治というものは何しろ実感が得られないものですし、それに携わる議員の仕事も見えてこないことが多いものです。宣伝カーで走り回り、駅前で一説ぶるのを生業としているというような従来のイメージとは異なり、そこには、町の人たちと関わりあう姿がありました。それは一般の人々にも十分に理解できる姿であり、今まで議員を妙な形で高尚化して遠ざけていたのがおろかにも思えるほどでした。
 また、折しも本橋議員は自民党の議員であり、かつ小池百合子議員の補佐官でもあったため、自民党総裁選挙にもかかわりを持つことが出来ました。選挙というものは大変なエネルギーを持つもので、うかつにそれに触れることは出来ないということをしみじみと感じましたし、これを書いている現在、まだ総裁選は終わっていないわけですが、早くも、来たる衆院解散総選挙への周到な準備を感じました。そのような貴重な場に立ち会えたことは非常な幸運でした。
このような機会を提供してくれたI-CASと議員さんに感謝したいです。
ありがとうございました。

日本大学 吉川貴揚

私がこの議員インターンシップの存在を知ったきっかけは、大学の先生への相談からでした。私は政治家を目指していて、今何をするべきかを大学の先生へ相談しに行ったところ、この議員インターンシップで、政治家が普段どのような活動をしているのか勉強してみるのがいいと教えてくれました。
 インターンシップを始めて思ったのがまず、社会の厳しさでした。私の担当議員の本橋議員はインターン生のことを学生とは見ず社会人と見るので、社会人としての常識の足りない私は何度も注意を受けました。やることができなかったり間違いを犯しても甘く見てもらえるのは高校までで、社会に出たらそのようなことは通じないのだと痛感しました。
 インターンシップの初日は豊島区役所での事務的作業でした。本橋議員に中を案内してもらい、議場で写真撮影もしてもらいました。政治家が議論を交わす議場などに入ったのは初めてで、ここでどのような議論がなされるのか一度は見てみたいと思いました。そのあと今度行われるお祭りのポスター作りと障害者大会のキャッチコピー作りをしました。そこで反省することが一つあり、キャッチコピーを作成する際、私は「キャッチコピーを作るのは苦手でして…」と本橋議員に言ってしまいました。本橋議員は「苦手だからといって誰かが助けてくれるわけではない、自分でやるしかない」と私を叱ってくださいました。その後結局作成することはできましたが、改めて自分の甘さを認識しました。
 インターンの二日目と三日目はお祭りの手伝いをしました。二日目はやぐらの搬入作業で、やぐらの骨組みとなる鉄骨をトラックに積み込む作業をしました。鉄骨の数はたくさんあり運ぶのに苦労しましたが、それよりもこのような祭りの企画も担う政治家の仕事の多さに驚きました。三日目はお祭りの当日で、私は焼きそば店の手伝いをしました。その後祭りが終わってからやぐらの解体作業を始めましたが、雨が降り始めて一時中断となりました。しかしすぐに再開し大急ぎで骨組みをトラックに積み、元の場所にもどしました。昨日の疲れもありかなり体にこたえました。それでも雨が降ったのは祭りが終わってからで、祭りは大成功で終わったのでやった甲斐がありました。
 四日目は本橋議員のお父様の告別式で、私は主に誘導係りとカメラマンとして行動しました。本橋議員にはどんどん写真を撮ってほしいと言われましたが、このような場所に慣れていない私は少々戸惑ってしまい、重要な場面を撮りそこなってしまいました。その後火葬場の控え室で小池百合子議員の秘書の方々とお話する機会がありましたが、その時はその方々が秘書であるとは知らず、その後でもっと話をしてみるべきだったと後悔しました。
 実家への帰省や合宿があり、あまりインターンシップの活動をすることは出来ませんでしたが、この短い間で私は冒頭で述べた社会の厳しさを知りました。あと三年半は学生でいられますが、その後の将来に向けて強くなろうと思います。

立教大学 滝沢由紀子

議員インターンシップを振り返ってみて思うこと。

大学3年生の夏休み。周囲が慌ただしくインターンシップへの参加に向けて動き出す中、私の気持ちは一般企業ではなく、以前チラシでちらと見た『議員インターンシップ』に向かいました。正直に言いますと、選んだのは決して熱い気持ちがあったからではありませんでした。議員インターンシップに参加したのは政治学科であり政治の世界を垣間見てみたい、人と違うことがしたい、そんな軽い気持ちからであったのは否めません。ですが、この機会でなければ触れることができなかったであろう政治の世界とのこのような形での接触は私の気持ちを豊かにしてくれました。
受け入れ先の豊島区議会の本橋弘隆議員はとてもとてもパワフルな方で、懐の深い方でした。今回活動してみてまず驚いたのは今回共に活動するインターン生の人数の多さ。最終的には全員で15人にもなりました。この人数の多さを見て先ず不安に思ったのはちゃんと十分な活動が出来るのであろうかということでした。ですがその心配は全く不要でした。本橋議員は本職が忙しいにも関わらずインターン生一人一人に対して常に目配りが行き届いており、機会は十分な程与えられ、安心して活動を続けていくことができました。視野を広く持ち、常に人に対して落ち着いて接する姿には尊敬の念を抱きます。今回このインターンシップで本橋議員の元で活動できたことに対し深く感謝します。
政治の世界とは人と人とのつながりであり、地道な、根気のとても必要とされる仕事だと痛切に感じました。常に周囲の人々との通じ合いを大切にするのはもちろんであるので、差を出すにはさりげない気配りが肝要です。例えば自転車を停める時にはすぐに出しやすいように停める、手紙は封筒から出した時にすぐに題名が見えるように入れる等。一つ一つは誰にでも当たり前のように出来ることですが、それを常に気にかけ続けていく集中力はかなりのものです。『当たり前』を続けていくことが差を生んでいくことを教えられ、特別なことをする前に』当たり前』が自分は出来ているのだろうか。自分の普段の生活を振り返る機会となりました。
今回の活動は大変人に恵まれた活動でした。いつも温かく接して下さり、様々なお話を聞かせて頂いた自民党豊島区議団の皆様。高松3丁目の方々のつながりの深さには大変驚かされ、羨ましく感じました。インターン生は個性豊かな人達ばかりで皆意識が高く、刺激を受けると同時に毎回わいわい楽しく過ごせました。学生ならではの利害のない関係の中で共に過ごすことが出来、『楽しかったな〜。』これが一番に出てくる率直な感想です。夏の間幸せな時を過ごすことが出来て感謝感謝でした。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

2008年9月17日水曜日

青山学院大学 幸坂舞

『第74回自由民主党大会について』

  1月17日水曜日、品川の新高輪プリンスホテルにて「第74回自由民主党大会」が開催された。品川駅で本橋議員と市川君と合流し、会場に着いたのは9時半くらいだったと思うが、すでにたくさんのマスコミや報道陣が待機しており、顔は見えなかったが党大会開始前から取材を受けている大臣もいた。また、クロークでは偶然岐阜県の佐藤ゆかり議員を見かけることが出来た。普段テレビでしか診ることができない著名な方を前にしてとても緊張し、私はすごいところに来ているのだなと実感した。やはり国を代表する方達が大勢いるので、会場内に入る為には空港にあるゲート式の金属探知機を通らないといけないほど厳重な警備体制が整っていた。

  会場内では約3000席の椅子があり、沢山の人がいた。私はスケールの大きさに圧倒してしまった。党大会が始まるまでオーケストラが「トューランドット」やベートーベンの「交響曲第7番」を演奏していた。オープニングセレモニーが始まると、いきなり静まり返り一人の男性が現れた。書道家の川又氏だった。川又氏は書初めをするような大きな白い布に「美しい国」と大きな筆で書き、その後安倍晋三が現れ筆を川又氏から受け取り「日本」という文字を力強く書いた。安倍総裁が舞台に現れたときの歓声はとてもすごく、「美しい国、日本」という文字があげられた時会場内がひとつになった気がした。

  中川幹事長の党務報告の後、安倍総裁の年頭スピーチが始まった。総裁は2006年に「教育基本法」と「防衛省格法」によって「美しい国、日本」を作るための基盤を造ったことを報告し、今年の4月の統一地方選挙と7月の参議院選挙で民主党に勝利する為に「正攻法でいけば参院選は必ず勝てる」という心意気を話した。私は安倍総裁の年頭初演説を聞いてやっぱり日本の首相なのだなと実感しました。何千人もの人の前で何も見ずに自分の思いを伝えると言う事はとても大変なことだと思う。約5分間の間、力強く演説した安倍総裁はとても偉大に思えた。現在安倍政権の支持率が低迷しているなか、これから選挙に向けて国民をしきつける政策が必要になってくると思うが、是非参院選に勝利して欲しいと思った。

  参議院選挙候補者の決意表明では、会場に国外でも活躍している和太鼓の人が現れ、太鼓の音色に合わせて候補者を送り出すという演出があった。北海道から沖縄まで47都道府県の候補者が一人ずつ壇上で参議院選挙の意気込みを語り、一人ずつパネルを完成させていった。そして候補者全員の決意表明が終わったとき、「参院選勝利」というパネルが完成した。最後は安倍総裁と会場の人みんなと「勝つぞ」コールで党大会は終わった。

  党大会の後の懇親会で、本橋議員の知り合いの吉田さんという方のご好意のおかげで安倍首相と握手する事ができた。いつもテレビでみている日本の首相が自分の目の前にいて、笑顔で握手をしてくれるということは人生で二度とないのではないか。とても貴重な体験をさせて頂いた。今回の党大会はお客さんと言う立場で参加させていただいたが、インターン生として党大会のお手伝いをしたらまた違う目線で政治を見つめる事ができるかもしれないと思った。

  自民党大会に参加できた事をとても嬉しく思うし、感謝したい。これから始まる選挙を出来る限り手伝いたいと思った。

青山学院大学 佐竹恵理子

『議員インターンシップを通じて得た事』

  私は今回、豊島区議会の本橋弘隆議員のもとでインターンをさせていただきました。議員インターンに参加しようと思った理由は、未知の世界である議員という仕事が、どういうものなのかを実際に見てみたかったからです。そのうえで、目標としたのは、問題意識をしっかりもってそれに対して自分の意見を明確に述べられるようになること、積極性と粘り強さを身につけることです。

  私は、公務員になりたいという思いがありましたが、社会問題に対しては「聞いたことがあり外洋を知っている」程度で、しっかり問題と向き合って考えると言う事をしていないと気づきました。また、医療や福祉問題に興味があった一方で、その他の多くの社会問題については関心が薄かった事も事実です。この点で、議員の仕事はさまざまな社会問題に直接触れることができるので、とてもいい機会だと思いました。

  インターン活動の中では、勉強会や講演会も何度か参加する機会があったので積極的に参加しました。なかでも特に、養育問題に触れる機会が多かったです。正直に言うと、私は教育について深く考えた事はほとんどありませんでした。そんな私が教育問題について一番考えさせられたのが、教育委員への質問状を作成した時です。一部とはいえ、質問状を私が作成していいものなのかと驚きましたが、現状を知る良い機会だと考え、知識が不足していた分たくさんの資料を読みました。ジェンダーの問題など、一つの事柄から波及する問題の深刻さに気づき、社会はどうすべきなのかを改めて考え、自分の意見として文章にまとめる作業を行いました。この作業をさせてもらっていなかったら、この先教育問題についてしっかり考えることはしばらくなかったであろうと感じました。

  また、300日問題における民法改正に関する反対討論書も作成させていただきましたが、これについても問題と向き合って自分の考えを確立することができたと思います。問題に対して曖昧に考えるのではなく、多方面の考え方を受け止め杖で、自分の言いたいことを整理して分かりやすく伝える事の難しさを再確認させられました。

  そして、もう一つの大きな目標であった積極性と粘り強さを身につける機会になったのは、ポスター貼りと駅頭での新聞配りでした。参加回数は多くは有りませんでしたが、積極的に地域と接してアピールする事も、政治活動ではとても大切であり、また大変である事を実感しました。一軒一軒への訪問や、一枚ずつの手渡しから、地域の反応や声を拾う事ができ、これまでの議員の活動の粘り強さを伺うことができました。一つでもOKの返事をもらった時の嬉しさと、地域の方への感謝の気持ちを知る事ができ、政治においても日々の生活においてもコミュニケーションは欠かせない大切なものであると改めて認識できたと思います。

  以上のような活動を通して見えてきた自分の反省点もありました。それは、臨機応変に行動したり先を読んで動く力が不足していた事です。一つのことが終わればそれでいい、と言った考えではなく、他人や先のことに気を配るといった点を今後意識して気をつけていかなければならないと感じました。本橋議員のもとでインターンさせていただいて、日本人としての誇りを感じさせられた事、人と人とのつながりがいかに大切かを実感できたことが大きな収穫だったと思います。そして、もっと政治について考え触れていきたいという気持ちになりました。これからは、貪欲に知ろうとすることを心がけ、沢山の人々と接しながら、自分の考える方向性を確立していきたいと思います。

慶応高校 植山和久

『自分は常に思想する人間だった』

  自分は常に思索をする人間だった。人間の想像力に尊さを感じ、人間の思索の力に敬虔心すら持っていた。特に、如何なる政治体制、経済体制が人間精神を感化させ、公の発展を促すのかという疑問を抱き続け、自らに問うていた。

  かの古の賢人、プラトンは哲人王による哲人政治、つまり唯一人の神のような賢者が公の頂点に立ち人民を支配すべきであるという考えを説いたが、自分自身その意見に同調していた。

  だが実社会を深く観察し、その本質を洞察してみると、「哲人政治」なるものは机上の空論に過ぎないのではないかという疑問も生成してきた。そして自らが現実の政治の世界に足を踏み入れ、現場を実証しない限りはその真実を探し出すことはできないという結論に至り、このインターンに参加した。

  そして地方政治の実態、政治家の生の生き方、政治権力と民間との結び、特に本橋先生の政治、国家、地方に対する熱い重いを知り、「政治」というこの重苦しいベールを被った抽象的な言葉を、生肌で感ずるに至った。本橋先生が、様々な行事に参加させてくれる機会を与えてくださったおかげで、政治と言う概念が強く顕現化していた。その中でも特に豊島区という一地域を発展させていく事の難しさとその重大性の強く感じた。

  数学の世界にフラクタル幾何という概念がある。どんなに微小な部分をとっても全体に相似している図形の意であり、その図形には非常な美がある。たとえば小さな正三角形が沢山集まって一つの多いな正三角形が出来上がっている図形がそれである。一つ一つの小さな正三角形がそれぞれ美しくなければ、決して大きな三角形は美しくはならない。この小さな三角形と大きな三角形との関係が、市民と地域、地域と国家の関係と正に一致しているのだということを心の底から感じた。人民一人一人の力なくして地域は成り立たず、地域一つ一つが発展しなければ国家は腐敗すると言う事を強く感じ、自分がインターン以前に抱いていた「哲人政治」という浅はかな考えは改めさせられた。

  哲人のみで国家が成り立つ事はありえない。人民一人一人の不動の努力こそ、地域の力こそ、国家そして世界を変えるのだ。本来の政治のあるべき姿に、現実の力によって気づかされた。

  自分は未熟だあ、たかが16年しか生きていない未熟な人間にすぎないが、それでも歴とした国家の一成員である。この強い自覚こそが、将来、世界で活躍していく際の基盤となるのだと固く信じている。そして、この新たな考えを抱くに至った機会を与えてくれた本橋先生ならびにI-CASに深く感謝したい。

中央大学 鈴木真理奈

『政治を現場で』

  私は大学で政治を勉強している。社会の問題を探り、問題解決を目標にしている。その中で、しばしば机上の空論になりがちである。身近なはずの政治が、自分のこととして考えにくいのである。こうした悩みを脱却する為にも、現場で政治を体感できる議員インターンシップに期待を抱いていた。

  実際に体感してみて、間違いなく政治との距離が近くなった。インターン期間中に参院選があり、ますます政治が近く感じられた。政治を見る視点も広がったように感じる。

  印象に残った活動は、地域の老人会に行ったときである。そのときに、老人会会長は、地域で広がる高齢化の問題を自分達の苦悩とともにおっしゃり、その解決策を求めていた。その言葉で初めて新聞に踊る「高齢化」という頭で理解していただけのキーワードに「血の通った政治」を感じて、私ならこの問題にどう取り組めるかを考えた。

  政治は人なりと大学で学んだ。人の幸せのために、政治がある。しかし、ある政策をして苦しむ人と助かる人の両方ができるという。必要だが恐ろしい政策。その中にいる人が見えなければ更に恐ろしい。インターン期間中は、なるべく関わっていく人を見ていきたいと思った。政治は誰を幸せにしているのか。この問いは終わらない。