2010年3月21日日曜日

明治大学 大田みふゆ

 私は2009年の8月から、豊島区議会議員の本橋弘隆先生のもとで研修を行うことを決めた。あれから早くも二ヶ月が経ち、振り返ってみると、今までで一番考える時間が多かった夏休みであった。
 本橋先生は本当に大胆である反面、どんな小さなことでも気を配って下さる方だった。時には厳しく指摘して下さり、時には様々なことを心配して下さる姿は、まるで父のようであった。
 その本橋先生のもとで研修を行い、「相手の気持ちを考えること」の重要性を改めて感じた。相手の気持ちを考えるということは一見当たり前のように思え、私を含めて幼い頃から言われている方も多いであろう。でも、これこそが社会において、日常生活において、そして政治においても必要なのではないだろうか。
 本橋先生は頻繁に「物事には必ず理由がある」という言葉をおっしゃっていた。その言葉を聞いて、選挙のときは有権者の方々や後援会の方々の気持ちを、お祭りの景品を選ぶときは子どもたちの気持ちを、事務作業を行うときはそれに関わる方々や、受け取る方々の気持ちを考えるようにして行動するようにした。そうすることによって、物事の意味を捉えることができるようになった。時には失敗して、反省しなくてはならないこともあったが、後に考えてみると、相手の気持ちを考えれば正しい判断ができたであろうということばかりだった。
 政治もこれと同様ではないだろうかと私は思う。生活している人々の気持ちを考え、問題を議論して、より良い政策を実現していく。区民の気持ちを考えれば、何をすべきなのかが見えてくる。そう考えると、本橋先生は地域というものをとても意識していらっしゃった。また、歩いているときや、運転しているときは、地域の人々や街のようすを「区民」且つ「議員」の視点で見ていらっしゃった。そして「○○さんにこのことを報告しておこう」、「今度取り上げてみよう」など、自分が何をすべきなのかを考えていらっしゃった。きっとこのような積み重ねがよりよい街づくりに繋がるのであろうと考えた。これからも本橋先生には頑張っていただき、私もよく行く、この豊島区がさらに素晴らしい街になること願っている。
 また、委員会や協議会を通じて、様々な議員さんが働く姿を生で見ることができたのは貴重な経験であった。新型インフルエンザへの対策、豊島区子どもプラン―次世代育成支援行動計画―の中間報告などを聞いて、そのようなことまで区政で取り上げていただけるのかと驚いた。そして、議員さんが自分の体験をもとに考えを述べている様子を見て、区民の代表であることを改めて感じることができた。また、豊島区子どもプランの中間報告会の中で、区と区民が一体とならなければ、目標を達成しにくいということを知った。このことから、政治は議員が行うだけではなく、皆で行っていくものであるということに気がついた。本橋先生がおっしゃっていた「どこにでも政治はある」という言葉を意識しながら、これからは自分も住民の一人であるという自覚を持って生活し、協力していきたいと考えた。
 この暑い夏の二ヶ月間、本橋先生や研修生の皆、そして本学塾の先輩の方々と様々な活動を行ったことは、私の大切な財産となった。私はこの経験を生かし、さらに成長できるように努力していきたいと思う。このような貴重な経験をさせて下さった、本橋先生を始めとする、多くのお世話になった方々に感謝の気持ちを申し上げたいと思う。本当にありがとうございました。

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