2010年3月21日日曜日

一橋大学 穂積紀代子

 わたしが今回、インターンに参加しようと思ったきっかけは、もうすぐ選挙権を得る年齢になったにも関わらず、実際に選挙権を得た時にだれに投票したらいいのか分からない、今のままでは候補者から受けた印象ぐらいでしか投票先を選べないと思ったことだった。インターン先に本橋事務所を選んだのは、議員交流会での本橋先生の学生に対する応対にインターン生受け入れへの熱意を感じたからという単純な理由からである。その時点では、わたしは、インターンは政治について考えるためのきっかけといったぐらいにしか考えていなかった。

しかし、実際にはこのインターンはわたしにとって驚きの連続であり、大きな学びの場となった。たとえば、豊南高校での盆踊り大会の準備。当日に本橋先生が参加されることは特に不思議ではなかったのだが、準備で鉄パイプを運んだり、やぐらを組んだり、という作業を地域の方々と一緒にされていたことにとても驚いた。政治家といえば、テレビで討論をしたり、駅で街頭演説をしたり、選挙カーで地域を回ったりするというイメージ、言い換えれば、近寄りがたい自分とは違う人というイメージだったからである。だが、この盆踊り大会での本橋先生の姿を見て以降、わたしは「地域に密着した政治」という言葉を実感できるようになったのである。そして、同時に、選挙権を得たら、有権者としての責任を果たさなくてはならないという強い思いを抱いた。

 最近、「若者が投票に行かない」という記事が新聞を賑わせていることがある。わたしも以前は、「投票に行かない若者」への共感を持つこともあった。自分の1票にそれ程の価値があるとは思えなかったからだった。しかし、本橋先生の日ごろの活動を通じて、先生の政治への熱意に触れることで、政治家を選ぶ立場である有権者は、議員の政治への熱意に対して真剣に向き合うべきだと考えるようになったのである。

 もちろん今も、選挙のときにどうやって投票先を選ぶかについては不安だらけだ。しかも、1人の有権者が投票しなかったとしても、選挙の結果はおそらく変わりはしないだろう。だが、それでもわたしは全ての有権者が選挙に行くべきだと主張したい。わたしたちが政治の方向性に対して意見をいえる数少ない機会の一つである選挙、身近なところから国政までさまざまなレベルにわたって、政治の方向性を決定する場において選択権を放棄することは、あまりにも政治に対して無関心というべきではないだろうか。

 このインターンを通じてわたしは、政治を身近に捉えられるようになった。選挙権を得ることへの責任感を抱くこともできた。次は、選挙で各候補者の意見をしっかりと考えた上で、自分が投票する候補者を選べるようになることが目標である。

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